| 2025年9月7日(日) 8(日) 大阪関西万博 | ||
| 四天王寺と住吉大社の参拝を済ませ、いよいよ70余年の人生において最初で最後の万博見物に向かう。慣れない大阪の電車を乗り継ぎ、万博会場の夢洲駅に降り立ち、暑さが凌ぎやすい16時から入場しようとする我々と想いを同じくする観客の後に従い、東ゲートに向かう。何も考えずに流れに身を任せて歩いて行くと、はためく万国旗が眼に入り、自然と胸が高まってくる。 | ||
| 夜間券 スマホでもQRコードを表示して入場できるが 高齢者にはスマホの操作に手間取るよりは紙の入場券の方が無難である |
東ゲートに向かう観客の列 夕方になったが暑さは依然として厳しく 日傘をかざす人を見かける |
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| 東ゲートを潜り万博会場に入ると、マスコットのミャクミャクが観客を出迎えてくれ、その前には記念写真を撮ろうと大勢人びとが並んでいる。不思議なもので、当初評判が今一つであったミャクミャクも、その姿を一目見るとこれで万博に来たのだという気分が湧いてくる。 想像していたよりも観客が多く、パビリオン入場の予約が一つも取れなかった我々はどうすれば良いかと思案し、まずは会場マップを購入して大屋根リングを潜る。 |
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| マスコットのミャクミャク ミャクミャクの後方に大屋根リングの巨大な木造建築物が存在感を誇っている |
大屋根リング |
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| 会場マップを片手に大屋根リングを潜って左に曲がると、並ばなくても入場できるとの掛け声が耳に入り、考えることもなくそれに従って入場する。そこはアラブ首長国連邦のパビリオンで展示物は砂漠の砂など少ないが、パビリオンを支えるナツメヤシの柱が圧巻である。観客の眼は自ずから林立する柱を見上げることとなるが、ナツメヤシの葉の茎といってもかなり太く、触ると硬く、砂漠の国の灼熱の暑さを和らげてくれる涼やかさが柱から伝わってくる。素朴なパビリオンであるが、異国の地にやってきたような爽やかな余韻が気持よい。 すぐに入館できるパビリオンはないかと眼を左右に向けるが、どこも列を作り多くの人が並んでいるため、会場の雰囲気に慣れれば良いと、右回りに移動する。南通りにはポルトガル、コロンビア、スイスのパビリオンが並び、屋上に続く階段を隠しているのか、らせん状の格子状の壁が特徴のオーストリア館が目に新鮮な印象を与える。もちろん、入館することはできない。 |
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| アラブ首長国連邦パビリオン内部 廃材となっていたナツメヤシの葉の茎を束ねた柱90本で支えられたパビリオンは壮観な眺めである 日本の建築基準法を守るために芯には鉄骨が使われているというが 素朴で力強い空間を造り出している |
オーストリアパビリオン外観 カタツムリを連想させる外観は眼を楽しませてくれる |
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| 陽が西に傾き始め、食事場所を求めて北の地域に向かうが、並んでいる人の少ないお店を見つけて麺類の夕食を摂る。 腹ごしらえを終えて会場に戻り、大屋根リングに続くエスカレーターで会場北側のリング上に出ると、夜の闇の中に各パビリオンがネオンサインをあしらえて色とりどりに輝き、存在感を示している。夕方からわけもわからずに歩き回っていたときに比べて、会場全体を見渡すことができ、大屋根リングを設計した建築家の意図を体感として理解できる。夜になり、猛暑も和らぐと期待していたが、海辺の会場のせいか湿度が高いようで、身体に張り付くように暑さがいつまでも消えずに残っている。それでも照り付ける陽射しがないだけましで、対面にあたる南側の海上では明るく光る、レーザー光線なのか光を駆使したアトラクションをしばし眺める。スペイン館の外の会場では男性ダンサーによる力強いフラメンコダンスが光の中に照らし出されている。しばし現世を忘れて幻想的な世界に浸って暑さを忘れる。 |
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| トルコパビリオン |
ドイツパビリオン) |
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| 韓国パビリオン海神社 |
大屋根リングの下 |
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| 二日目の万博は10時入場の予約を取っているので、余裕をもって夢洲駅に降り立つが、東ゲート入場口のテント前には長蛇の列ができている。強い陽射しを日傘で遮って待つこと1時間弱でやっと入場することができる。 |
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![]() 地上から夢洲駅へ降りるエスカレーターからの光景 正面の壁に「夢洲」の大きな文字が見える |
東ゲート入場口 テント下の入場ゲートではチェックインを受けるまでに1時間近く強い陽射しの中 ほとんど進まない行列に並ぶ 周りには大小の日傘が華を咲かせ 中には携帯用の椅子を取り出して腰掛けて順番を待つ賢者も見かける |
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希望するパビリオンの予約は悉く抽選に外れてしまっているので、なるべく並ぶ時間の短いパビリオンを見物することに決めて二日目の見物を始める。是非観たいと思っていた日本館は予約がないと入館できないとのことで、仕方なく、万博にやって来た証しとしてまずはお土産を確保しようと、会場マップで見つけた公式土産店に行くと、ここでも多くの観客が土産を物色しており、購入するまでに時間を要する始末である。 |
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| 日本パピリオン入口 ちょうど入れ替えの時間に当たり 外国人の団体客と思われる一団が入口に溢れている |
万博公式土産物店 土産店は大屋根リングの下に設けられているため陽射しを遮ってくれるため 少しは楽であるが気温が非常に高く自然に汗が湧いてくる |
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パビリオンを一つも見物することなく歩くうちに、照り付ける陽射しに耐えられず休憩所に入る。休憩所のテントの中では、あらかじめ持ち込んだ昼食の御弁当を食べる家族連れ、喉を潤うグループなどがテーブルを占拠している。やっと空いた椅子を見つけて着席すると、テントの軒からミストがエアカーテンの如く吹き降りて一瞬の涼を与えてくれる。 英気を養い、相変わらずの陽射しの中に出ると、中国パピリオン前に並ぶ人の列が見た目にはたいして長くないように見えたため、意を決して並んでみる。30分ほど待ちで入館すると、古代中国の遺物から始まり、月から持ち帰った砂の展示まで、中国の悠久の時の流れを見事に表現している。中国の国力が大きく前進していることがパビリオン作りからも感じられる。 |
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休憩所 |
中国パピリオン さすがに中国だけのことはあり 並んでいる観客を退屈させないようにぬいぐるみのパンダが被写体となり 観客との記念撮影に努めている |
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| 中国パピリオンを出てどこの国にしようかと廻て行くが、どこも長蛇の列を連ね、スタッフに待ち時間を問うと2時間、3時間などという答えが返ってきて、熱中症と天秤にかけるととても耐えられるものではなく、入館せずに赤い球体のパピリオンが目を引くシンガポール館、屋外に展示されているガンダムの巨大な雄姿などを写真に納める。 |
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| シンガポールパビリオン |
ガンダム 今にも動き出しそうな勇壮なポーズが印象的で カメラに納めようとする観客が後を絶たない |
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暑さが半端ではなく、大屋根リングの下に設けられたベンチで休憩していると、近くの親子が大屋根リングの外側に建つパピリオンはあまり並ばなくても入館できるので大成功だったとの耳よりの会話が聞こえてくる。早速近くの飯田グループ・大阪公立大学のパビリオン前に並ぶと20分ほどで入館できる。伝統的な西陣織を外装に用いた、折り紙を思わせる外観、扇をモチーフにした屋根のエントランスなど目を愉しませてくれるパビリオンは色彩を含めて日本的なイメージを強調している。展示されている未来のスマートシティを表現した巨大なジオラマ、二酸化炭素を活用した人工光合成技術の展示は素晴らしい発想であると感心するが、なぜか空恐ろしい気分も湧き上がってくる。 |
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| 飯田グループ・大阪公立大学共同出展館 西陣織を外装に用いるため特殊な加工を施しているようだが 手触りは織物のそれであり西陣織であることが実感できる |
飯田グループ・大阪公立大学共同出展館 楕円形都市モデル こんな未来空間に自分が身を置くことは想像の外の外である |
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飯田グループ・大阪公立大学共同出展館に味を占め、隣の外食パビリオンを見ると、行列はなく、高校生のアルバイターが生ビールが飲めると入館を勧めてくる。生ビールは聞き捨てならずと、迷うことなく入館しすぐに購入する。館内には椅子がなく立ち飲みとなるが、猛暑に晒された喉に昼間の生ビールは至福の甘露である。 生ビールを味わってしまい、パビリオンに入館するのはここまでとして、ウズベキスタン、アゼルバイジャン館等建物の形が興味深いパビリオンを写真に納める。 東ゲートでは我々と同じように帰路に着く観客の姿も見かけるが、夜の万博見物を目指して入場する観客の流れが優勢である。 一日半の万博見物は何しろ暑かったし、立ちっぱなしで足腰に負担がかかり、しかもパビリオンの予約ができず疲労困憊であったが、人生で最初で最後の万博雰囲気を肌で感じ、やって来た甲斐があったと言える。大満足である。 |
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| 外食パビリオン いかにも酒のつまみになりそうな山海の食材を乗せた大漁船が印象的なパビリオン |
ウズベキスタン館 訪ねたことはないが ギリシアの神殿を思わせるような木製の柱の列が斬新な印象を与える |
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| アゼルバイジャン館 パビリオンの中でも建物の大きさは最大の部類にはいるのではないか |
東ゲート |
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